加齢によって変性が起こる身体組織は数多くありますが、腱組織も例外ではありません。
腱は加齢により外的環境からのストレスに対応する能力が徐々に低下します。
さらに、「硬く」「弱く」「耐久力の低下」した腱になると考えられています。
これらは、コラーゲン代謝、無機基質、水分、血流、細胞数の減少や細胞活性、細胞小器官の機能低下などが原因であるとされており、エンテーシス(骨腱接合部)のコラーゲン組成に変化が見られます。
これらが腱障害そのものの原因になるとは言えませんが、その可能性が高くなることは容易に考えられます。
実際には、腱の障害は30〜50歳に多いと言われており、高齢者にそれほど多く認められていないという報告もあります。
このことは、実際の年齢よりも、腱への長きにわたる繰り返し負荷などによる「腱の老化」という意味の加齢がより影響を及ぼすということを指し示しているのかもしれません。
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