運動が健康に重要な役割を持つのは間違いのない事実ですが、近年では筋収縮そのものがもっと直接的に生命現象に関与しているのではないかと考えられています。
継続的な運動は、病気のリスクを低下させ老化の予防にも関与しますが、ショウジョウバエを用いた研究で老化の原因の一部には形の崩れたタンパク質が骨格筋内のミトコンドリアに蓄積するためであることがわかりました。
さらに、ミトコンドリアが産生する活性酸素種がこうした不良タンパク質を排除する分子の発現を高め、骨格筋の細胞内の環境を良好に保つことがわかりました。
抗酸化作用を気にするべきか?
活性酸素種は普段なにかと悪者にされがちですが、研究グループによると骨格筋細胞が弱めの毒に頻繁にさらされることでそれに対抗する形で適応が生じ、老化が防がれるのではないかと考えられています。
こう考えるとあまりに抗酸化を気にしすぎると良くないのかもしれません。
また、運動がオートファジーを促進することで骨格筋細胞内の不良なタンパク質を排除し、糖代謝を改善することも報告されています。
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